『建設発生土』の搬出や埋め立てをするうえで覚えておきたい成分分析とは

建設発生土は、その搬出や埋め立てに伴い自治体の条例や受入機関の受入基準を満たす上で必要な手続きを行わなければなりません。本コラムでは条例や受入基準の一つである、建設発生土の成分分析についてお話いたします。

目次
1.建設発生土の受入
2.自治体及び受入機関の対応
3.岐阜県残土条例における分析項目及び基準値
3-1.試料採取方法
3-2.分析項目・分析方法
4.まとめ

建設発生土の受入

建設発生土とは建設工事や土木工事によって副次的に発生する土砂を指します。建設副産物の1つであり、建設廃棄物とはその分類が異なります。

建設廃棄物は「廃棄物処理及び清掃に関する法律」(以下、廃棄物処理法)の対象です。一方で建設発生土の搬出や埋め立てには明確な法的規制がありません。2021年7月に静岡県熱海市で大規模土石流が発生し、起点となった箇所の盛土が問題となりました。その盛土には複数の項目で土壌環境基準を超過する建設発生土が使用されておりました。これに限らず、不適切な事例が散見しています。

建設発生土の搬出や埋め立てについて、各自治体や受入機関によりその受入基準は異なります。今回取り上げる建設発生土の成分分析は、受入地の土壌汚染防止の為、それぞれで受入基準が設定されています。その為、分析項目など受入先ごとで異なる対応が求められます。

自治体及び受入機関の対応

建設発生土の受入基準として、条例を施行している自治体、管理基準を策定している自治体など、その対応はまちまちです。受入機関においても同様で、管理要項を策定している機関、判定基準を設けている機関など、その対応は異なります。条例を施行している自治体は、東海地方では岐阜県が施行しております。その他、栃木県、千葉県、神奈川県、京都府、大阪府、徳島県、高知県、大分県などがあります。

上記自治体における建設発生土の分析項目や分析方法はそれぞれ異なり、土壌環境基準、土壌汚染対策法の溶出量・含有量基準等が採用されています。

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岐阜県残土条例における分析項目及び基準値

東海地方で条例を施行している、岐阜県残土条例の分析項目と分析方法についてご説明します。岐阜県では平成19年4月に「岐阜県埋立て等の規制に関する条例」を施行し、建設発生土の管理基準を設けています。

試料採取方法

採取場所毎に土砂等の量が5,000㎥につき1点の割合で採取し、原則として分散した任意の5地点から採取された土砂等を等量混合し1試料とします。採取する深さは、原則として地表から50cm までの土砂等を均等に採取します。

分析項目・分析方法

分析は溶出試験と含有試験の2種類があります。ただし、含有試験は土地利用目的が農用地(田に限る)の場合に限りますので注意が必要です。分析項目・分析方法及び基準値の詳細は岐阜県ホームページ、「岐阜県建設発生土管理基準」に記載されておりますので参考にして下さい。

①溶出試験

「土壌の汚染に係る環境基準について」(平成3年環境庁告示第46号)にある分析方法で28項目の分析を行います。

②含有試験

銅と砒素の2項目の分析を行います。前者は「農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る銅の量の検定の方法を定める省令」(昭和47年総理府令第66号)、後者は「農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る砒素の量の検定の方法を定める省令」(昭和50年総理 府令第31号)に分析方法が記載されております。

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まとめ

建設発生土について、その成分分析についてお話しました。各自治体の条例や受入機関ごとに分析項目・分析方法及び基準値が設けられております。弊社では受入先ごとの最新の情報を入手し、対応できるように努めて参ります。弊社は計量証明事業所として、これまで多くの建設発生土の成分分析を行ってきました。ご不明点がございましたら、お気軽にご相談・お問合せ下さい。

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